四十雀の囀り日記

路上をゆるりと歩いたり、時に疾走したり。2004年から中国で暮らし、16年秋に13年ぶりに帰国しました。

僕は怒りを否定しない

義務感でもない。

正義感でもない。

悲しみでもない。





 彼らを動かすのは、激しい怒りです。




 ずっとパレスチィナ社会の取材をしているビデオ・ジャーナリストの土井敏邦さんは、ジャーナリストたる条件を語っていました。

 「言葉が上手いとか、嗅覚が鋭いとか、どうでもいい。
  共通しているのは怒り。人の痛みをわかろうとする情熱」



 怒りは、忌み嫌われる感情です。
 怒りを行動の基準にすれば、さらなる怒りの報復を生みかねない。


 しかし、圧倒的な力を持つものに虐げられる人々をみるとき、その人々に心から寄り添おうとすれば、怒りは否応もなく湧き上がってきてしまうものでしょう。


 怒りという感情を僕は否定したくありません。