四十雀の囀り日記

路上をゆるりと歩いたり、時に疾走したり。2004年から中国で暮らし、16年秋に13年ぶりに帰国しました。

2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧

青空の一点

雲ひとつない青い空。 その一点をみつめていると、青はどんどん濃くなり、そのうちに気のせいか黒くみえることがあります。青空の一点にわずかに発見できる青空の“黒さ”は、きっと宇宙の暗黒の黒さなんだろうと、僕は勝手に思っています。宇宙と地上との間に…

ブラジルと銃とサッカー

空高く蹴り上げたぼろぼろのサッカーボールを、弾丸で打ち抜く。 そんなシーンからストーリーが始まるブラジルの映画を観ました。ちょうどW杯の日本対ブラジル戦の数日前のことです。 会社の後輩から借りてきたDVDは、『CITY OF GOD』。リオデ…

先走るキーボード

今回の日記は、素直に書いちゃおう。飾らずに素直に。 僕はもう文章を書いて10年になります。それなりに文章を書く技術は磨いてきましたが、最近はキーボードが先走るようになってきてしまったのです。「キーボードが先走る」って何でしょう?今回は飾らず…

暗闇から

会社の同僚たちと酒を飲んだ後、夜11時ごろに帰宅しましたが、思いがけない暗闇の中で、僕は仕方なくベッドに体を横たえました。 外からは時折、2、3人の子供たちがふざけあっている声が聞こえてくるだけ。上海の夜はこんなにも静かで、こんなにも安らかだ…

僕らの宝物

「人間の宝物は言葉だ。一瞬にして人を立ち直らせてくれるのが、言葉だ。その言葉を扱う仕事に就いたことを、自分は誇りに思おう。神様に感謝しよう。」(『女流作家』奥田英朗著) 昨年の春、日本の友人が中国昆明にいる僕のところまで贈ってくれた小説の中…