四十雀の囀り日記

路上をゆるりと歩いたり、時に疾走したり。2004年から中国で暮らし、16年秋に13年ぶりに帰国しました。

2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

上海で真実を叫ぶ

きょうは一人で上海の街を歩きました。街角の広場では、春節(旧正月)を祝う獅子舞をやっていたりして、人が楽しげです。新年を迎えた気分にあふれていました。 きれいなポスター。ブランド物の時計、宝石、洋服、靴・・・。日本より値の張る商品が平気で並ん…

気取らないこと、を気取る、35歳 in 上海

実はもうすぐで35歳になる。もう決して青春の時期ではなく、オッサンの領域に入ってきたので、ここに宣言する。 これから僕は、気取らないことを、気取ろう。 オッサンになってくると、あからさまに気取るのは、カッコ悪い。まったく気取らないのは、単に野…

勝つ戦略パート2(勝つ7か条)

「勝つための戦略7か条」は以下の通り(ruruchanによる公式認定済み)。 毎朝、出勤前にしっかり暗唱するべし。そして実行せよ! 1、自分の弱点を認識せよ。2、勝つことを目標とするな。3、負けないことを目標とせよ。4、負けてもいい。5、とにかく負…

フォー!と叫んで破壊しよう

自分を100%信じきれているような自信家な大人ほど、実は小さな世界でしか生きていなくて、大きな声で子どものようなことを平気で口にして人を傷つけてしまうので、本当に「困ったちゃんだな」と思います。価値観が狭いっていうか。自分の世界が狭いっていう…

告白

田舎の広い河川敷。僕も同級生たちに混じって、行方不明となっている彼女の捜索に加わりました。 彼女がもう息絶え、川の底に沈んでいることは、この世で彼女本人と僕ら2人だけが知っていましたが、何気ない顔を装っていました。この時から本当の苦しみが始…

僕はピンボケ

曖昧さは素敵だなあ、と思うようになりました。 例えば、好きでも嫌いでもない。その中間の曖昧さ。 女「私のこと本当に好き?」 男「そんなこと聞かんで!(焦り)」 女「どっち?」 男「うん」 女「うんって、どういうこと?」 男「うん・・・・」 この曖…

摩天楼に勝つ戦略と、土台の屍

勝負は嫌いです。勝者がいれば、かならずその陰に敗者がいる。みじめな敗者がいる。勝つこともいやだし、負けることはもっといやです。 だから、できることなら、競争とは関係のない、あたたかな日の差す縁側に座り、仲間といっしょにのんびりお茶でもすすっ…

居場所をさがして

上海には、まだ僕の居場所がないってことに気づきました。住処(すみか)ではなく、居場所です。それで、昨夜からさっそく動きはじめました。 仕事を終えた後、僕はひとり上海市内のあるアートギャラリーに向かいました。 急ぎました。そこは8時には閉まっ…

静けさに耐える塊りの告白

いまの僕は、けがわらしくうごめく都市の塊りにぶつかり、くだけちる肉欲に顔をうずめているだけの小さな存在だ。 さすらう魂は薄汚れちまった地球の表層を飛び越え150億光年の宇宙空間にただよえばいい。 骨をも突き通す失望という光が襲ってきたとしても、…

不器用さ

僕は不器用な人間なのでしょうか。 上手にお世辞を言うことができないんです。 うそを口にすると、どうしても顔が引きつってしまいます。 上手に好きだと言うことができないんです。 本当のことを口にすると、どうしても だから僕は、いままで何も言わずに過…

上海の恋物語

きょう僕は、2時間ほどバスに揺られて、郊外の街まで行ってきました。 市街地と違って、道路には白い埃が舞っています。車が通るたび、僕は口を押さえました。 僕が生まれて初めてみる街です。ボーと、バスの窓から外を眺めながら、考えていました。 ここに…

とにかく現場へ向かおう

「現場」というこの世界の事実が、僕らに教えてくれることは多いように思います。 想像もできないような出来事が、そこで起こっています。 予想もしなかった素敵な人々に会うこともできます。 結局、ひとりの人間が頭の中で想像する世界なんて、ちっぽけでち…

僕は怒りを否定しない

義務感でもない。正義感でもない。悲しみでもない。 彼らを動かすのは、激しい怒りです。 ずっとパレスチィナ社会の取材をしているビデオ・ジャーナリストの土井敏邦さんは、ジャーナリストたる条件を語っていました。 「言葉が上手いとか、嗅覚が鋭いとか、…

ジャーナリスト廃業宣言

やっぱり、僕は違うんじゃないかって、思うようになっています。 僕は、いわゆるジャーナリストとしてやっていける人間だろうかってことです。 振り返れば20年以上も前、ケツが青い中学生の頃です。いつか立派なジャーナリストになってやろうと思い、ジャ…

空白の時間

僕にもただ息苦しく、目標を見失っていた空白の時期がありました。今からたった2年前のことです。 息苦しさとともに目覚めることがありました。 直前まで悪い夢でも見ていたのでしょう。内容はまったく思い出せません。 天井近くで剥がれかけた壁紙や冷たさ…

声高々に叫べ

声が大きければ、人の注意を惹きます。彼の言葉はいずれ大衆の正義となります。 声が小さければ、無視されます。彼の言葉はいずれ異端となります。 内容はほとんど問われることはありません。 簡単です。複雑だと思われた世の中は、それだけの原理で動いてい…

昆明の街

やさしさが、時に人を傷つけることがあったとしても、 僕はその立ち位置から軸をずらすことが怖いのです。 新しい年を迎えた昆明の空は、以前と何の変わりなくまぶしい光で街を照らしていました。 ここにかけがいのない友人たちが、生きています。「今度はい…