四十雀の囀り日記

路上をゆるりと歩いたり、時に疾走したり。2004年から中国で暮らし、16年秋に13年ぶりに帰国しました。

2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

慟哭の夜 序章

冷たい大粒の雨が病室の窓を激しく叩きつけていた夜だったそうです。 1971年2月1日午前1時。私がこの世に産み落とされた日です。私を産んだ女はひとり、濡れた窓からはてしない闇をみつめていました。女の冷たい涙は、黒い濁流となって病院の下水道へ薄汚…

現実とリンクする夢

多くの人がみる夢って、現実とぶつかって破れるものかもしれない。でも、現実とぶつかり“リンク”して、夢がもっと膨らむってことだってある。 きょう早めに仕事を終えた僕は、自転車に乗ってある小さな靴屋の前を通り過ぎようとしました。けれど一瞬、その店…

お前にはまだ早すぎる!

「ダメだ!お前はまだそんなものに手を出しちゃいかん」。僕は愕然として叫びました。 女子「だってよっしー部長、これが効くんです」 僕「しかし、お前には10年早すぎるぞ」 女子「でも私、10代の頃からやってま〜す」 僕「・・・」 僕らが働いているビル…

夏の遠い花火

僕の故郷、信州の夏のある夜。ドドーンと、くぐもった重低音が部屋を微かに揺らして、テレビの音声さえ消してしまいます。 「どこかで花火が上がってるなぁ」と家族の誰ともなくつぶやくと、いままで夢中になってかぶりついていたお笑い番組がとてもつまらな…

知らない街角で

初めて訪れる街や道では、いつも何か新しいものを発見してうれしくなるものです。上海はとても広く、僕にはまだまだ足を踏み入れたことがない場所がたくさんあります。 この前、日本から来た友人を連れて、知らない道を歩きました。途中、夕食を食べようと入…

職人の道具

鉋(かんな)をご存知でしょうか。 男性なら、中学の技術工作の授業で木材を削るときに使ったことがあるかもしれません。この鉋を木材の表面を引き寄せるように走らせると、鉄の歯が木材を薄く削り取り、鰹(かつお)の削り節みないな木の薄い破片が出てきま…

上海雲南会です!

ここ上海で、雲南に興味のある人やゆかりのある人が定期的に集まる会が動きだしました。その名も「上海雲南会」です。そのまんまで分かりやすい。幹事は、上海と昆明と両方に留学経験のある川村くんがやっていただけることに。 初日の1日夜、古北の居酒屋に…