四十雀の囀り日記

路上をゆるりと歩いたり、時に疾走したり。2004年から中国で暮らし、16年秋に13年ぶりに帰国しました。

怒れ!

 きょうの上海は最高気温28度ぐらい。かなり暑くなってきました。湿気の多さが不快度を増している感じ。これから夏が大変そうです。

 昼過ぎ、会社近くの売店へ雑誌を買いに行きました。僕は埃まみれになった雑誌一冊を手に取り、「この雑誌の最新刊は置いてないの?」と、おじちゃんの店員に聞きました。すると、「それが最新刊だよ!よく見ろ!!まったくしょうがねえな」とおじちゃん。かなりフテブテシイ態度で怒鳴り返されました。
 あまりに大きな声で喋るものだから、おじちゃんの口の中にあったはずの唾液が空中に飛び散り、ア然としていた僕の口の中に少しだけ入ってしまったような気がします(=間接キッス)。その後、煙草のヤニで黒くなったおじちゃんの不揃いの歯が、不気味に光っているのを発見して、ぞっとしました。


 中国で暮らしていると、こんな場面は日常茶飯事です。日本ではありえないですが、客が店員に怒鳴られるのは結構フツウだったりします。怒鳴られた客の方が「まあまあ。そんな怒らないで」といった感じで店員をなだめていたりするのもみかけます。

 きっといつも怒鳴りあっている中国では、「怒り」もコミュニケーションの手段の一つなんです。フツウの健全な営みなんです。だから表面的にすごく怒っているようにみえても、さほど本気じゃないってことも多いのです。



 一方で、いつもニコニコしているようにみえる日本人。「怒り」というコミュニケーションの手段が日常生活から排除されています。さらに「お客様は神様です」的なサービスに慣らされているから、上記のような店員の態度には当然キレます。手が負えないぐらいに・・・。もしかすると日本人は、普段から「怒り」という表現に慣れ親しんでいないだけに、本気でキレてしまうまでの限界線が中国人よりかなり狭いのかもしれないな、とこの頃思っています。

 たまには怒ってみよう。コラァ!!!道端でウン○するんじゃない!(←中国では小さな子どもがときどきやっています)