寄せては返す波のように
「人との関係って、行ったり来たりしてるのがいいんですよね」
ある後輩が、僕に同意を求めるように言った。
10年ぐらい人生の後輩だが、最近家庭を持つことではもう先を越した男だ。
確かにそうかもしれない。
一方が好きで好きで堪らない時もあるけれど、逆に一方が引いて好きになることもある。そんな関係がいい、と彼は言う。互いの関係性が絶え間なく行き来している。まるで寄せては返す波のように。
年末年始は、海辺で過ごした。10数年ぶりぐらいだろう。白い砂浜で体を焼いた。
波の音を聞いていると心が落ち着くのは、「絶えず変化するという普遍性」を感じられるからもしれない。波はどれも同じようで、またひとつとして同じものなんてない。人の気持ちも刻々と変化している。いつまでも変わらないなのは、波は繰り返しているということだけ。
なんてことは体を焼いているときにはまるで考えてなくて、近くを通りすぎるナイススバディの水着姿の女性たちに釘付けだったのだけれど。
上海に帰ると、すっかり黒くなった僕の顔をみるなり、彼は「芸能人のハワイ帰りみたいなオーラが出てますね」と言った。
僕は答えた。「そうだよ。ハワイに行ってきた。東洋の」
追記。
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。2008年1発目の日記ということで、今年の目標。
もう一歩、自分の夢に向って踏み出してみよう。