髪を切る
大きな鏡に映す自分の顔。
伸びてきた髪。直径2センチあるかないかだが。
しかも少し巻き毛が混じる。
いつから天然パーマになったのか。生まれながらだったのかどうかも思い出せない。
切る、切らない。鏡と相談するが結論は持ち越し。
とりあえず、床屋を探して街を歩く。小さな人々が、通りすぎる。
途中で美味しそうな果物屋さん発見。1キロ10元(約150円)の林檎を買う。
ビニール袋に入れた林檎を手渡しながら、「また来てね」と女性が微笑む。
あれっ!? ホホエミってあったっけ。ぐるぐる上海とか、昆明とかを思い出してみる。
ぐるぐる考えていたら、部屋に戻っていた。髪のことはすっかり忘れて。
いま広州にいます。暮らしはじめてまだ1週間。
そう、この日記のようになんだか少し緩い空気。でも心地よい感じ。
どこかに通じているこの緩さ。きっと僕の根っこの部分につながっている。
おやすみ。きょうもきっと悪夢はみない。